「運命感じる楽器との出会い」
     
               ◆ 神戸 厚志:トロンボーン (静岡市)

 私が伊豆フィルに入団して迎える演奏会は、今回で2回目となりました。ここで、自己紹介も兼ねて、私とトロンボーンとの出会いについて少し書いておきましょう。
 あれは、私が中学1年生の時でした。入学式に来ていた私の父親が、担任の先生に「こいつ、音楽教室(某楽器メーカーが展開する、あれです。)に通っていましてね。」という話をしたのです。吹奏楽部顧問でもあった先生がこの言葉を聞き流すはずもなく、大変熱心なお誘いを受けて、私は吹奏楽の世界へ踏み込んだのでした。殆どの者が初めて楽器を触る中学1年生では、まず楽器選びが大きなイベントです。1番サキソフォン、2番パーカッション、3番トランペットという私の希望を聞いた先生は、こうおっしゃいました。「よし、お前の希望は分かった。お前は男で、しかも手が長いから、トロンボーンだ。」
 あれから15年。トロンボーンは常に私の大切なパートナーであり、元気の源であり続けています。今思えば、あの一言のおかげで、今の素晴らしい音楽仲間との出会いがあるわけで、そこに何かの運命を感じずにはいられないのです。
 そして、伊豆フィル第36回定期演奏会にご来場いただくお客様との出会いも、また運命と言えるのかもしれません。皆さまの心に響く演奏ができるよう、精一杯頑張ります。
 特に今回はピアニストの牛久保祥子氏をお迎えして、ラフマニノフ作曲ピアノ協奏曲第2番を演奏します。ぜひご期待ください!
 

                       (第36回定期演奏会に寄せて)

 「音楽通したつながり実感」
     ◆ 堀江 麻衣子:クラリネット (伊東市)

 私がクラリネットを始めたのは、中学の吹奏楽部からです。本当は別の楽器を希望していたのですが、楽器決めのオーディションに落ちてしまい、クラリネットを担当することになりました。最初はがっかりしていたのですが、温かい音色や、いろいろな表情をみせるクラリネットの魅力にどんどん夢中になり、大学では音楽を学びました。私の通っていた大学では弦楽器専攻が少なかったので、オーケストラではなく、管打楽器を中心としたウインド・オーケストラでした。なので、今まで経験したことのないオーケストラに挑戦してみたい!と思い、伊豆フィルに1年半前入団したのです。伊豆フィルの皆さんは優しい方ばかりです。また、指揮者の鈴木先生の丁寧な合奏練習は学ぶことがたくさんあります。伊豆フィルには幅広い年代の方が集まっているので、色々な人とお話するのは新しい発見があって楽しいです。また、思いがけないところで「あ!○○さん、私もお世話になっています!」なんてことも多くあり、音楽を通してどんどん繋がっていくんだな、ということを実感しています。中学の時の顧問の先生が、音楽を続けている限りまたどこかで会えますよ。と言っていたのを思い出しました。当時は、そうなんだなぁ。と思う程度でしたが、今こうしてみると素敵なことだなと思います。
 もちろん練習は辛いこともあるし、上手くいかず悔しい思いをすることも多いですが、練習して本番の舞台に立つことが本当に楽しいです。第36回定期演奏会、ぜひお越しください!

                       (第36回定期演奏会に寄せて)

 「うまく弾けない、でも楽しい!」 
      ◆ 北島 梓:コントラバス (伊東市)

 私が伊豆フィルに入団したことは、自分の意志に関わらず運命だったと思っています。
 コントラバスとの出会いは、中学校の吹奏楽部でした。卒業後はコントラバスを弾く機会がなく、バンドや合唱など別の音楽を経験してきましたが、「自分はどんな楽器でも下手だから、合奏のときに他の人の足を引っ張ってしまう。好きだけど、楽器はもう弾かないことにしよう」と思うようになりました。
 五年前、合唱団に参加していた関係で伊豆フィルの方々とお話していた時に、うっかり「昔、コントラバスを弾いたことがあるんですよ」と話してしまったのです。当然、「じゃあやろうよ!」と強いお誘いを受けることになり、後悔してももう後の祭り。とりあえず見学することにしました。ところが、見学の時久しぶりに目にしたコントラバスの何とかっこいいことか。頼もしさを感じる大きさ、そして体に響く重低音。あれは一目惚れなのでしょうか。やっぱり弾きたいと思ってしまいました。
 そんな経緯で入団したのが四年前。うまく弾けずに悩むことも多々ありましたが、それでも合奏で他のパートと一緒に演奏し音楽が出来上がっていく過程を感じるのは、悩みを上回る楽しみを私に教えてくれました。
 今の私は、相変わらず下手だけど、合奏で大好きなコントラバスを弾くのが楽しみで仕方ないのです。
 さて、今回の演奏会注目ポイントは、何といっても伊東出身のピアニスト牛久保祥子さんとの共演でしょう。牛久保さんは、私が小学生の時同じピアノ教室に通っていらっしゃいました。偉大な先輩との共演が今から楽しみです。音楽が少しでもお好きな皆様、寒い時期ではありますが、私たちの演奏を聴きにいらしてください。皆様が少しでも楽しんでいただけるように、心を込めて演奏します。

                       (第36回定期演奏会に寄せて)
 
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伊豆フィルハーモニー管弦楽団


伊豆フィルは、音楽を愛する心と“わくわくする心”を持ち続け、常に新しいよろこびを求める愛と調和を奏でることにより、伊豆を中心として地域文化の発展に寄与する事を目的としてます。

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